不倫発覚後の慰謝料請求で気を付けるべきこと

文責:弁護士 岡安倫矢

最終更新日:2025年03月18日

1 不倫発覚後の対応には正しいやり方があります

 配偶者が不倫をしている疑いがあっても、やみくもに行動を起こすべきではありません。

 しっかりと準備をし、かつ、やってはいけないことなどを押さえておかないと、適正な慰謝料を請求することができなくなります。

 逆に不倫をしていた側も、不倫をされた側から疑いをかけられた場合や、不倫慰謝料請求があった場合には適切な対応が必要となります。

 以下、不倫をされた側、不倫をした側それぞれについて、不倫発覚後の注意点を説明します。

 

2 不倫をされた側

⑴ 不倫の疑いが生じた段階

 配偶者が不倫をしているかもしれないと思った際には、まず調査を行い証拠の収集をします。

 証拠を集める前に、不倫について配偶者へ尋ねてしまうと、証拠を隠されてしまうことや、不倫相手の情報を抹消されてしまうということも考えられます。

 不倫慰謝料の請求をするためには、不貞行為の存在を証明する証拠が必要となります。

 証拠収集の際に、違法行為をしてしまわないよう注意します。

 例えば、配偶者のパソコンやスマートフォンのパスワードを解除することや、不倫相手の自宅敷地内に侵入して撮影することなどは、刑事犯罪にもなり得ます。

⑵ 不倫慰謝料を請求する段階

 証拠の収集を終えたら、状況をもとに、不倫慰謝料の請求額を設定します。

 実は、不倫慰謝料には相場が存在するので、事案に応じた適切な金額を設定することが大切です。

 その後、配達証明付内容証明郵便を用いて、不倫をした側に対して慰謝料を請求する旨の連絡をします。

 慰謝料請求は配達証明付内容証明郵便でなくても行えますが、相手側から書面が届いていないという反論がなされることを抑止するため、配達証明付内容証明郵便を用います。

 相手から連絡があったら、交渉を行います。

 交渉の際にも、慰謝料の支払いに応じない場合には勤務先に不倫の事実を伝えることを告知する(脅迫)などの、違法行為をしないように心がけます。

⑶ 訴訟提起段階

 不倫慰謝料請求の交渉が決裂してしまった場合や、相手が無視をしている場合には、訴訟を提起して不倫慰謝料の支払いを求めます。

 訴訟は民事訴訟法に則って進められ、慰謝料の発生原因である不貞行為等を証拠によって証明していく必要があります。

 

3 不倫をした側

⑴ 不倫の疑いがかけられた段階

 不倫をされた側から、不倫をしていることについて疑われていることがわかったら、ただちに不貞行為を止めるべきであるといえます。

 不貞行為を続けていても慰謝料の金額が高くなる一方であり、場合によっては離婚にまで発展する可能性もあります。

⑵ 不倫慰謝料を請求された段階

 不倫をされた側から配達証明付内容証明郵便が届いたら、すぐに返答をするのではなく、まず内容をしっかりと確認します。

 事実誤認の有無や、夫婦関係の破綻など、慰謝料の支払いを拒める要素や、減額要素があれば検討をします。

 そのうえで交渉に臨むことになります。

 請求を無視して放置することは、得策とは言えません。

 訴訟を提起され、より対応の負担が大きくなるためです。

⑶ 訴訟を提起された段階

 交渉が決裂してしまうと、不倫をされた側から訴訟を提起されることがあります。

 裁判所から訴状が届いたら、反論を記載した答弁書等を提出するなどの対応をしっかり行う必要があります。

 民事訴訟のルール上、何もしないでいた場合、原告(不倫をされた側)の主張をすべて認めたものとみなされて敗訴する可能性があるためです。

不倫の慰謝料請求における弁護士の探し方

文責:弁護士 岡安倫矢

最終更新日:2025年02月18日

1 不倫慰謝料請求を依頼する弁護士を探すための2つのステップ

 不倫慰謝料の請求についての相談や依頼をする弁護士を探すためには、次の2つのステップを踏むことをおすすめします。

 ① まず不倫慰謝料請求を得意とする弁護士がいることを知る

 ② ①を踏まえて3つの経路で弁護士を探す

 このステップは、不倫慰謝料を請求する場合、不倫慰謝料を請求された場合のどちらにおいても使うことができます。

 不倫慰謝料の請求をする際、弁護士は不貞行為の存在を証明するための証拠収集をし、相手からの反論への対処も行うことで、慰謝料の支払いを受けられる可能性を高めていきます。

 見方を変えますと、不倫慰謝料を請求された場合に、どのような対応をするかということを想定しています。

 不倫慰謝料の請求をすることの検討と、された場合の対処の検討は、表裏一体なのです。

 以下、不倫慰謝料請求を得意とする弁護士とはどのような弁護士であるか、および不倫慰謝料請求を得意とする弁護士を探す方法について説明します。

 

2 不倫慰謝料請求を得意とする弁護士

 不倫慰謝料請求を得意とする弁護士とは、不倫慰謝料に関する事件を重点的な取り扱い分野としている弁護士です。

 このことは、法律にはとても多くの分野が存在していることと関係があります。

 刑事事件と民事事件は大きく異なりますし、同じ慰謝料請求においても、不倫と交通事故とでは、まったく異なる法的技術が求められます。

 そのため、ひとりの弁護士が多数の法律分野に精通するということは、現実的には困難といわざるを得ません。

 逆に、取り扱う事件類型を不倫慰謝料請求に絞り、数多くの不倫慰謝料請求を手掛けることで、不倫慰謝料請求に関する豊富な知識、経験、ノウハウを蓄積することが可能となります。

 不倫慰謝料請求は当事者の感情が強く作用するため、単なる法的知識だけではなく、実務経験が強く求められる分野であるといえます。

 したがいまして、不倫慰謝料についてお悩みの際には、不倫慰謝料請求の経験が豊富な弁護士を探すことが大切であるといえます。

 

3 不倫慰謝料請求を得意とする弁護士を探す3つの方法

 弁護士を探す方法としては、インターネット探す、弁護士会や自治体から弁護士の紹介を受ける、知り合い等の伝手をたどるというものが挙げられます。

 まず、インターネットで弁護士を探す際には、ウェブサイトを見て、不倫慰謝料請求を重点的な取り扱い分野としているかを確認しましょう。

 弁護士会や自治体から弁護士の紹介を受ける場合には、不倫慰謝料請求を得意としている弁護士を希望する旨を伝えましょう(ただし、必ずしも希望とおりの弁護士が紹介されるとは限りません)。

 知り合い等を通じて弁護士の紹介を受ける際も、予め不倫慰謝料についての相談をしたい旨を伝えておくことで、ミスマッチを防ぐことができます。

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横浜で不倫の慰謝料でお悩みの方へ

不倫の慰謝料を請求されてしまった場合、いくら支払わなければならないのか、少しでも金額を減らせないか、周囲に知られないようできるだけ早くに解決したいなどとお悩みの方がいらっしゃるかと思います。
慰謝料の請求に慌ててしまい、対応を誤ってしまうと、話し合いがこじれて長引いてしまったりすることもあります。
また、不当な請求だといってそのまま無視することも、もちろんおすすめしません。
まずは、不倫の慰謝料に詳しい弁護士にご相談されることをおすすめします。
弁護士はまず不貞行為の事実や証拠の有無を確認し、金額が妥当であるか、慰謝料の減額の可能性があるか等について検討します。
弁護士に依頼すると、相手方と金額や条件に関して交渉してもらうことができ、不倫慰謝料に詳しい弁護士であれば、法的な観点から適切な主張を行ってくれることが期待できます。
不倫慰謝料の請求をお考えの場合にも、まずは弁護士にご相談ください。
相手が反論できないような証拠を集め、適切に請求を行っていく必要があります。
不倫という精神的にも負荷の大きな問題に対して、ご自分だけで対応することは大変かと思いますので、横浜で不倫慰謝料についてお悩みの方は当法人にご相談ください。

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