不倫慰謝料で後悔するケース

文責:弁護士 岡安倫矢

最終更新日:2025年02月25日

1 不倫慰謝料請求で後悔する3つのケース

 不倫慰謝料の請求は、法律的には不貞行為が存在し、平穏な夫婦生活を送る権利が侵害された場合にすることができる、比較的シンプルなものです。

 もっとも、実務においては証拠の収集や費用など気を付けるべき点がいくつもあり、これらをおさえておかないと後悔するケースもあります。

 代表的なものとして、次のケースが挙げられます。

 

 ①証拠を取得できなくなるケース

 ②費用が不倫慰謝料を上回るケース

 ③示談書のとおりに不倫慰謝料の支払いを受けられないケース

 以下、それぞれについて説明します。

2 証拠を取得できなくなるケース

 不倫慰謝料を請求するためには、不貞行為の存在を客観的に証明する証拠を用意する必要があります。

 特に訴訟に発展した場合には、証拠によって不貞行為の存在を証明できないと、不倫慰謝料の請求は原則として認められません。

 弁護士に相談をせずに証拠収集をしたり、証拠を十分に取得できていない段階で不倫慰謝料に関する話し合いをすると、証拠を取得できなくなることがあります。

 不倫をした側としては、既にある証拠を消去したり、不貞行為をするのを一時的にやめるなどして証拠取得を阻止するといった対応ができるためです。

3 費用が不倫慰謝料を上回るケース

 不倫慰謝料には相場が存在し、一般的には数十万円~300万円程度となります。

 一方、不倫慰謝料請求を弁護士に依頼した場合の弁護士費用は、一般的に数十万円程度です。

 証拠の収集を興信所などの専門業者に依頼した場合には、その費用も必要となります。

 事案の内容や証拠の取得状況からみて、見込まれる不倫慰謝料の金額が低く、むしろ費用の方が高くなるというケースにおいては、不倫慰謝料をしない方がよいということもあります。

4 示談書のとおりに不倫慰謝料の支払いを受けられないケース

 不倫をした側との話し合いがまとまり、定めた期限までに示談金を支払う旨の示談書を作ることができたとしても、必ずしも約束とおりに支払いを受けられるとは限りません。

 支払いを受けられない場合には、訴訟を提起して判決を取得し、強制執行を行わなければならないこともあります。

 強制執行認諾文言付き公正証書で示談書を作成しておくことで、訴訟を提起せずに強制執行をすることが可能となります。

示談書を公正証書にするメリットをまとめておりますので、こちらもご参照ください。

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